片麻痺上肢プレーシングを自主トレする方法 

片麻痺上肢を治療する場面

片麻痺上肢のプレーシングとは

片麻痺上肢のプレーシングとは、リハビリ場面でしばしば使われる専門用語の一つです。

プレーシングとは、主に腕や脚などにに用いられる、無意識的な筋活動や運動のことです。

例えば、仰向けに寝た姿勢で、回復が不十分な片麻痺上肢を患者さんが自ら空間で止めようとします。

しかし、麻痺により自分の力だけでは止めることができないことがしばしばあります。

そのような時に、このプレーシングを取り入れます。

やり方は以下の通りです。

リハビリのセラピストが、患者さんの腕の重さを助けつつ支えます。

そして、次第にセラピストが力を緩めてゆくと、患者さんの腕に無意識的に力が入ります。

この無意識的な力の入り方は、回復の度合いによりかなり個人差があります。

しかし、セラピストが上手に最小限の介助で腕を支えることができれば、多少の差はあっても患者さんの腕の潜在的な力が引き出されます。

さらに、それを続けることで次第に患者さんの腕の支持力が増えはじめ、上手くゆけばセラピストが手を離しても患者さんのみで腕を止めることが可能となります。

このような一連の場面のことを、プレーシングを用いた上肢の治療場面と呼ぶことができるでしょう。

あまり知られていないことですが、私たちの運動は実は大半が無意識的なものです。

例えば、手を使って物をとろうとする時に、手や指は意識されることが多いですが、腕の動きはあまり意識されません。

しかし、手で上手に物をとるためには、肩関節や肘関節が安定することが重要です。

もっと言えば、上肢を正確に使うには体幹や下半身も土台として安定する必要があります。

このように、主に身体の中枢部の役割には、手指などの末梢部を使うための安定性の確保があります。

プレーシングの能力とは、これらの無意識的な筋肉の活動を指すものです。

それを、応用したのが前述のアプローチ場面ということができます。

片麻痺上肢の自動運動を自主トレする

病院やデイケアでのリハビリでは、ストレッチや関節可動域訓練(ROM)と呼ばれる他動的な場面があります。

筋肉を伸ばし、関節の可動範囲を広げる他動運動は大切ですが、しかし、それだけでは新たに運動を再学習することにはなりません。

そこで、どうしても自動運動を取り入れる必要があります。

自動運動は、自分の脳で運動の司令を出し、神経を伝達させ、筋肉を収縮させることです。

これを繰り返すことが、麻痺などの機能向上につながります。

ただし、麻痺などがある場合には、自動運動は非常に難しい課題となります。

回復過程の不完全麻痺の状態では、自動運動そのものはある程度行えても、特定のパターン化された動きに限定される事もあります。

パターン化された運動のみを繰り返していては、本当に働かせたい筋肉は眠ったままで、緊張を伴う動きのみが強化される危険性もあります。

自動運動は、回復段階に応じて、ある程度簡単な動作を繰り返すことが有効です。

しかし、回復の初期段階では、できる自動運動が非常に少ない場合もあります。

そのような時に、今回ご紹介するプレーシングの場面が活用できるのです。

そして、それを上手く応用することができれば、自主トレにすることも可能なのです。

片麻痺上肢のプレーシングの自主トレの実際

座位などの起きた姿勢では、重力の影響により未だ腕を持ち上がることが困難な場合でも、仰向けに寝た姿勢であれば、少し空間に腕を止めることができる可能性があります。

この背景には、前述のような本来我々に備わっている無意識的な筋活動があります。

プレーシングとは直訳的には、ある位置で止めるというような意味です。

この方法は、主に肩関節や肩甲骨周囲の複数の筋肉の作用を引き出します。

何度か、リハビリの場面で経験して次第に容易となった場合は、自主トレとしても行ってみましょう。

仰向けに寝た姿勢とクッション

写真のように仰向けに寝た姿勢から始めます。

写真のように、麻痺側の肩や骨盤の下にタオルやクッションを入れてみてください。

さらに可能であれば、麻痺側の膝を立てるとより効果的です。

健側手で麻痺側手の手首付近を持ちます。

息を軽く吐きながら、両腕をお腹付近から、肩の高さまで挙げてゆきます。

腕の角度が、ベッド面からおおよそ直角です。

片麻痺上肢のプレーシング

そこで、そっと健側手を離し、麻痺側の腕の力だけで空間に留めてみます。

健側手を離した瞬間に麻痺側腕が重力に負けて落ちるようであれば、素早く健側手で持ち直してください。

この訓練は、麻痺の程度によって、簡単にできる人もいれば、かなり難しい人もいると思います。

コツがつかめたら、出来るようになる可能性は十分あります。

片麻痺上肢のプレーシングを自主トレする方法のまとめ

片麻痺上肢のプレーシングとはのまとめ

片麻痺上肢のプレーシングとは、リハビリ場面でしばしば使われる専門用語の一つです。

プレーシングとは、主に腕や脚などにに用いられる、無意識的な筋活動や運動のことです。

片麻痺上肢の自動運動を自主トレするのまとめ

自動運動は、自分の脳で運動の司令を出し、神経を伝達させ、筋肉を収縮させることです。

これを繰り返すことが、麻痺などの機能向上につながります。

片麻痺上肢のプレーシングの自主トレの実際のまとめ

プレーシングとは直訳的には、ある位置で止めるというような意味です。

この方法は、主に肩関節や肩甲骨周囲の複数の筋肉の作用を引き出します。

何度か、リハビリの場面で経験して次第に容易となった場合は、自主トレとしても行ってみましょう。

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