片麻痺上肢のストレッチにテーブルを使った方法

女性患者に上肢自主トレを指導するスタッフ

片麻痺上肢のストレッチにテーブルを使う理由

片麻痺上肢のストレッチには、テーブルを使って行う方法があります。

今回、この方法のメリットについて考えてみます。

何故、テーブルを使うと良いのでしょうか?

片麻痺上肢の腕の負担を軽減してストレッチ

片麻痺上肢へのストレッチが必要な理由は、主に拘縮予防などです。

拘縮とは、筋肉や関節が固まって動かなくなることを指します。

また、筋肉に柔軟性を保つことは、運動回復のためにも重要です。

ストレッチは、非麻痺側の上肢を用いて麻痺側の上肢に対して行います。

しかし、脳梗塞などで片麻痺となった腕はかなりの重さがあります。

そこで、テーブルを用いて腕への負担を軽減して正しい動きで行いましょう。

片麻痺側の腕の筋肉を効果的にストレッチ

タオルを使った自主トレ
タオルを使った自主トレ2

今回ご紹介するストレッチは、いずれもテーブルとタオルなどがあれば十分可能な内容です。

脳梗塞や脳卒中専門のリハビリ病院などでは、よく指導される内容かもしれません。

基本的な訓練内容なので、是非参考にしていただきたいです。

ストレッチや関節可動域訓練は、脳梗塞後遺症などで筋肉が硬い場合には必須の内容です。

個別リハビリでも、多くの時間を割いて行われていることと思います。

数年前の、厚生労働省の調査では、全国のデイケアのリハビリで、最も頻度の多い訓練内容がこのストレッチなどでした。

しかし、ストレッチや関節可動域訓練にばかりに時間を費やしていては、より積極的な機能向上への訓練時間が不足することになります。

そのため、ストレッチなどを自主訓練化しておくことができれば、貴重な個別リハビリの時間をさらに有意義なものにすることができます。

上肢ストレッチを正しい動きで実施

脳梗塞などで片麻痺になると、肩関節周囲に問題を生じる場合があります。

それは、運動に伴う痛みや亜脱臼などです。

これらについて諸説はありますが、背景には肩甲骨の動きの問題があります。

我々は普段、肩甲骨がどのように動いていいるは意識していません。

しかし、肩関節の運動範囲のかなりの部分は、この肩甲骨によるものなのです。

仮に、肩甲骨が十分機能しない状態で肩関節のみ動かしたらどうなるでしょうか?

肩関節の運動範囲は、約60%程度に止まります。

もし、この状態で無理にストレッチを行えば、肩を痛める危険性が高くなります。。

そのため、肩関節を動かす場合には、肩甲骨を正しく動かすように配慮する必要があります。

自分でも、肩関節と肩甲骨を正しく動かすことができる方法の習得が必要です。

上肢ストレッチと共に座位バランスも改善

今回は、テーブルを使って腕と肩甲骨の動きを良くする際に、身体の動きを利用する場面をご紹介します。

身体の動きは、バランス能力の回復にも役立ちます。

一般に、バランスという言葉は、いろいろな場面でよく使われます。

イメージとしては、片脚立ちなどでやじろべえのようにバランスをとる場面を想像されるでしょうか?

バランスは、姿勢制御などと呼ばれる場合もあり、実はあらゆる姿勢でみられる反応です。

例えば、静かに椅子に座っているだけでも、我々の重心は微妙に移動しています。

一見、静的に見える姿勢でも、実は、動的なバランスが常に関与しているのです。

少し大きく動くと、より分かりやすくなります。

左右どちらかのお尻に重心を移動したとします。

その際は、少し不安定な状態になりながらも簡単には姿勢が崩れません。

このようなバランス機能には、体幹全体に加えて、腕や肩甲骨なども関与しています。

よって、重心移動などのバランス機能と共に腕を動かす訓練をすることは、大変効果的だと言えます。

肘の屈伸のストレッチを効果的に

脳梗塞などの脳卒中後の片麻痺では、肘の動きが制限されやすくなります。

特に目立つのは、肘が曲がりやすくなることでしょう。

これには、上腕二頭筋などの腕の内側の筋肉の過緊張が影響しています。

しかし、同時に上腕三頭筋などの肘を伸ばす筋肉にも過緊張が存在する場合も多くあります。

大事なのは、屈曲位などの一定姿勢ばかりを保持することを避けることです。

肘関節は、大きく見て屈曲(曲がる運動)と伸展(伸びる運動)の二つが主です。

そのため、普段の自主訓練ではこの二つの運動をしっかり行えば良いでしょう。

肘の屈伸を効果的に行う上でさらに大事なことは、肘の運動時に姿勢を正しく前へ向けることです。

今回行う肘の屈伸の場面ではテーブルを持ちいて行いますが、よく肘がテーブルから落ちてしまうことがあります。

これは、体幹の向きが正面を向いていないため、肩関節周囲が安定しない時におこります。

姿勢は正面を向き、肘が落ちないように肩関節周囲が安定するように心がけましょう。

肘の屈伸運動を正しく行うことは、肘だけでなく、姿勢や肩関節などにも良い影響があると言えます。

片麻痺上肢のストレッチにテーブルを使った方法のまとめ

片麻痺上肢のストレッチにテーブルを使う理由のまとめ

片麻痺上肢のストレッチ方法には、テーブルを使って行う方法があります。

この方法のメリットについて考えてみます。

片麻痺上肢の腕の負担を軽減してストレッチのまとめ

片麻痺となった腕はかなり重さがあります。

そこで、テーブルを用いて腕への負担を軽減して正しい動きを行いましょう。

片麻痺側の腕の筋肉を効果的にストレッチのまとめ

今回ご紹介するストレッチは、いずれもテーブルとタオルなどがあれば十分効果的にできます。

上肢ストレッチを正しい動きで実施のまとめ

肩関節を動かす場合には、肩甲骨を正しく動かすように配慮する必要があります。

自分でも、肩関節と肩甲骨を正しく動かすことができる方法の習得が必要です。

上肢ストレッチと共に座位バランスも改善のまとめ

バランス機能には、体幹全体に加えて、腕や肩甲骨なども関与しています。

よって、重心移動などのバランス機能と共に腕を動かす訓練をすることは、大変効果的だと言えます。

肘の屈伸のストレッチを効果的にのまとめ

片麻痺では、肘の動きが制限されやすくなります。

特に目立つのは、肘が曲がりやすくなることでしょう。

肘の屈伸を正しく行う必要があります。

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