
脳梗塞による認知症 血管性認知症
血管性認知症の分類

さくら先生!
今日は脳梗塞に伴うことが多い、血管性認知症について教えてください。

わかりました。
何か困っていますか?

最近、高齢の脳梗塞の患者さんの中で、認知症を伴う方々を多く担当するようになりました。
そのようなケースは高齢者に多いのですが、若い片麻痺と違って、麻痺は軽度なのに歩行障害があったり、認知症を伴う場合が多いのです。

認知症への医療やケアは、高齢社会の我が国においては、大きな課題ですよね。
認知症で多いのは、やはりアルツハイマー型認知症と呼ばれる脳の変性疾患の一つです。
しかし、元々、日本では欧米に比べてアルツハイマー型認知症よりも、脳血管性の認知症が多いと言われていました。
近年では、日本も欧米並みにアルツハイマー型認知症の比率が高くなり、およそ認知症の半数を占めると言われています。

ということは、血管性認知症は少数派ということですか?

血管性認知症の比率は、現在では10%程度と言われています。
たしかに、アルツハイマー型認知症に比べると少ないと言えますね。
しかし、実際にはもっと多い印象もあります。
その理由は、血管性認知症が他のタイプの認知症と合併することが多いからです。

例えば、アルツハイマー型+血管性認知症などが存在するということですね。

そうですね。
高齢になると、脳梗塞の発生比率が高くなるので、元々ある病気に加えて脳梗塞による認知症や心身の問題が重なることになりますからね。
元々、アルツハイマー型認知症だった上で、脳梗塞の発症により血管性認知症が加わることも十分あり得ます。

血管性認知症が、脳梗塞などの脳血管障害に伴い発症することはわかりますが、具体的にはどのような分類になるのでしょうか?

それでは、次の図をご覧ください。

NIND-AIREN(米国国立神経障害・脳卒中研究所・国際神経科学協会)による診断基準
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

これは、米国国立神経障害・脳卒中研究所・国際神経科学協会による血管性認知症の分類です。

思ったよりも詳細な分類なのですね。

この中で、最も血管性認知症を起こしやすいのは、小血管性認知症の中の皮質下型です。
多発性ラクナ梗塞とビンスワンガー病の二つです。
大脳皮質の下の白質を中心に病変が生じるため、これらが原因の認知症を皮質下血管性認知症ともいいます。
脳梗塞に多い認知症に多いのはラクナ梗塞とビンスワンガー病

小血管性認知症の脳の病理「ラクナ梗塞」
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

ラクナ梗塞の脳の断層図のイメージですね。

ラクナ梗塞とは、穿通枝と言われる細い血管に脳梗塞が起きて、直径15mm以下の小さな梗塞が多発するものです。
多くは、自覚症状のない無症候性で、脳の中心にある大脳基底核や視床、脳幹の橋などに生じやすいものです。

大脳基底核といえば、パーキンソン病と関連する部位ですね。
ラクナ梗塞では、たしかに片麻痺などの目立った症状はあまり無いようですが、歩行時の姿勢が前屈みとなったり、小刻み歩行になる場合が多いですね。

たしかに、そうですね。
そのようなパーキンソン病に近い特徴がありますね。
場合によっては、脳血管性パーキンソン症候群と診断される場合がありますね。

無症候性といっても、脳の梗塞が多発性となることで、徐々に症状が著明になるようですね。

パーキンソン的な歩行障害に加えて、徐々に認知症の症状も顕になります。
後ほど、詳しく説明しましょう。

小血管性認知症の脳の病理「ビンスワンガー病」
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

ビンスワンガー病ですね。

ビンスワンガー病は、ラクナ梗塞に加えて、白質の虚血性病変が広い範囲に現れます。神経細胞自体がやせ細って、白質の容積が減少するため脳室が拡大します。
ラクナ梗塞と同様に、血管性認知症の典型的な状態となりやすいものです。

多発性ラクナ梗塞とビンスワンガー病などの、皮質下型の小血管性認知症以外についても簡単に教えてください。
多発梗塞性認知症

多発梗塞性認知症は、ラクナ梗塞以外の太い血管における脳梗塞なども含む概念です。

ラクナ梗塞が、皮質下の小血管型の梗塞による認知症であることに対して、大きな血管でも多発性の梗塞は存在するわけですね。

そうですね。
例えば、中大脳動脈などの太い血管にも脳梗塞は生じます。
この場合、血管の灌流領域によって、様々な大脳皮質の症状を呈します。

いわゆる、片麻痺や失語症などですね。

皮質型の多発性脳梗塞と皮質下型のラクナ梗塞などによるものを含めて、多発梗塞性認知症といいます。
重要な部位の単一梗塞による認知症

重要な部位の単一梗塞による認知症についてもお願いします。

こちらについては、脳梗塞の部位によって様々な巣(そう)症状が生じますが、その影響により認知症を生じることを指します。

なるほど。
これについては、範囲が広いので簡単には説明できませんね。
例えば、前大脳動脈領域梗塞だと、様々な前頭葉症状が生じます。
当然、認知症状も現れますね。

本当にそうですね。
中大脳動脈梗塞や後大脳動脈梗塞でも、様々な高次脳機能障害が現れます。
高次脳機能障害自体は、認知症と異なり非進行性と言われますが、症状としては類似している点も多いので、厳密な区別が難しい時もありますね。
低灌流性認知症

低灌流性認知症はいかがですか?

これは、読んで字の如く、低灌流による脳の循環不全が原因の認知症です。
過度の血圧低下などで、各動脈が血液を領域の境界域で梗塞がおきる境界域梗塞により皮質も白質も障害されて認知症となります。

特に、脳梗塞発症時は、低血圧に注意が必要なのですね。

その他、出血性認知症とは、脳出血により生じるものです。
また、その他の機序によるものとしては、脳アミロイドアンギオパチーというものがあります。

アミロイドというと、アルツハイマー型認知症の原因に挙げられるアミロイドβというタンパク質を連想させますね。

そのアミロイドβが、脳血管に付着したものをアミロイドアンギオパチーといいます。

アミロイドアンギオパチーによる血管障害も認知症の原因となるのですね。
血管性認知症の症状

血管性認知症の認知症状には、アルツハイマー型などと比べて特異性があるのでしょうか?

そうですね。それは大切な視点です。
その前に、認知症全般の症状についてを、中核症状と周辺症状に分けて確認しましょう。
次の図を見てください。

認知症の中核症状と周辺症状
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

周辺症状のBPSDとは、 Behavioral and Psychological Symptons of Dementiaの略です。
つまり、認知症による行動面と心理面の問題ということです。
一般に、家族などが介護上困ることの多くは、このBPSDによるものと言ってよいでしょう。

そうですね。
物忘れや見当識障害などの中核症状については、それ自体は周囲に大きな影響を及ぼさないですよね。
むしろ、中核症状の結果、徘徊や暴言などが現れた時に、介護状の手間が増えるのですよね。

そのような中核症状と周辺症状の中で、血管性認知症に生じやすいのはどの辺でしょうか?

血管性認知症では、後に述べるレビー小体型認知症や前頭側頭型認知症に比べると、問題となる周辺症状は比較的少ないかもしれません。
しかし、中核症状については、アルツハイマー型認知症と同様にいろいろと見られます。
ただ、アルツハイマー型認知症と比べると、歩行障害などの運動機能面の問題も見られることから、広範囲の徘徊などは少ないかもしれません。
その一方で、躓きやすいなどから転倒のリスクが高まります。

転倒や転落は、病院や介護施設でも、とても多い医療事故ですよね。
家族や職員にとっては、非常に気を使うところです。
転倒による、股関節や背骨に骨折も多いですから・・・・・

血管性認知症では、病巣が生じた脳の部位によって様々な症状が現れます。
例えば、前頭葉が侵されると、実行機能障害が見られます。
実行機能障害とは、日常生活に必要な計画立案や判断が困難となることです。

あと、病巣によっては失語・失行・失認という高次脳機能障害も現れやすいものです。

そうですよね。
リハビリを行っていて感じるのは、血管性認知症の場合は、脳梗塞等による様々な症状に加えて認知症の症状が見られることです。
そこに対して、PT(理学療法)、OT(作業療法)、ST(言語聴覚療法)などが複合的な関わり、介護・看護スタッフやご家族とも連携する必要を感じますね。

リハビリスタッフにとっては、認知症の中でも特に関与が求められるタイプなのかもしれません。
血管性認知症における、様々な症状については、後でさらに詳しく説明しましょう。
脳梗塞以外の原因による認知症

それでは、血管性認知症以外の認知症についてもご説明しましょう。

よろしくお願いします。
アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、全ての認知症の中の44%を占めると言われています。
次の図をご覧ください。

アルツハイマー型認知症の脳
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

これは、アルツハイマー型認知症の脳のモデルですね。

アルツハイマー型認知症では、脳に特殊なタンパクが蓄積し、記憶を司る海馬を中心に広範囲に脳の萎縮が見られます。

脳の萎縮は、海馬や海馬傍回などの大脳辺縁系に強く見られます。

海馬などの大脳辺縁系は、記憶や情動に関係が深い部位ですね。
やはり、アルツハイマー型認知症は、記憶障害が主症状となりやすいのですね。

脳萎縮は、さらに側頭葉や頭頂葉にも及びます。
その中で、時間や場所、人などが分からなくなる見当識障害が生じます。

やはり、脳の萎縮と記憶障害や見当識障害は関連が深いのですね。

ただし、一方では、脳の萎縮には高齢になるほど個人差が大きく、典型例ばかりでもないようです。
一説には、アルツハイマー型認知症の約3割は海馬の萎縮が顕著ではないという報告もあります。

脳は、複雑ですね。
認知症の原因は、必ずしも脳の変化だけではないという主張もありますよね。

そのようですね。
脳の変化は、結果なのだといういうような・・・・
しかし、一方ではアルツハイマー型認知症と脳の変化の関係は以下のように解明されつつあります。

脳萎縮の背景にあると言われているのが、アミロイドβタンパクの増加に伴う老人斑です。
老人斑は健常高齢者にもありますが、アルツハイマー型認知症では顕著に増えることが知られています。

アミロイドβタンパクが細胞内に蓄積することに対して、細胞内ではタウタンパクが増加します。
タウタンパクの過剰なリン酸化がおきると、神経原繊維変化(タングル)が生じて、やがて神経細胞の減少から脳萎縮が起こることになります。
レビー小体型認知症

次は、レビー小体型認知症ですね。
幻視やパーキンソン症状などが有名です。

レビー小体については、次の図を見てください。

レビー小体型認知症の脳
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

レビー小体とは、元々はパーキンソン病の脳に発見された異常構造物でした。
しかし、1976年に日本の小坂憲司 先生がパーキンソン病と認知症を伴う患者さんの脳において、脳の様々な部位においてレビー小体が存在することを報告されました。
その結果、現在ではレビー小体型認知症が国際的な診断基準を持つことになったというエピソードがあります。

日本人が発見した認知症なのですね。

レビー小体は、パーキンソン病では脳幹だけに出現しますが、レビー小体型認知症では、脳幹だけでなく、大脳皮質全体に見られます。
そのため、身体をスムーズに動かせなくなるパーキンソン症状に加えて、嗅覚障害や幻視なども現れます。

レビー小体型認知症とパーキンソン病は一連の疾患とみなされています。

脳幹や交感神経幹から病変が現れればパーキンソン病となります。
振戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害などのパーキンソン4大徴候が見られます。

中脳の黒質、青斑核、交感神経幹でドーパミンが減少するのですよね。

そうです。
そして、大脳皮質を中心にレビー小体が広がるとレビー小体型認知症になります。
後頭葉では、血流の低下もあります。

レビー小体型認知症で幻視が見られるのは、後頭葉の関連なのですね。

さらに、脳幹の中脳、交感神経幹に加えて大脳皮質にもレビー小体が沈着すると、認知症を伴うパーキンソン病となります。

パーキンソン病の要素とレビー小体型認知症の要素の両方を併せ持ったものですね。

パーキンソン病の特徴である、振戦、筋固縮などに加えて、視空間認知機能や注意力、実行機能の低下が見られます。
前頭側頭型認知症

次は、前頭側頭型認知症ですね。

はい、次の図を見てください。

前頭側頭型認知症の脳
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

前頭側頭型認知症は、別名でピック病と言われることもあります。
名前の通り、前頭葉と側頭葉の萎縮が目立つ認知症です。
また、萎縮には左右差があり、通常は左半球の方が強いようです。

前頭側頭型認知症やピック病というと、人格が変化してしまうことや失語症が有名です。
これも、前頭葉と左側頭葉の萎縮の問題なのですね。

前頭葉は、人間らしさを司ると言われています。
この部位が侵されると、人格や行動の変化が見られます。

それは、前頭葉底面(眼窩面)が萎縮することで、脳の様々な部位への抑制が取れて脱抑制状態となるからです。

前頭葉障害については、たしかゲージという人の話が有名です。
以下に、関連する記事がありますので、ぜひ参考にしていただきたいです。

では、前頭側頭型認知症の症状についてご説明します。

初期では、脱抑制、反社会的行動が見られます。
人格変化が著明に見られ、身だしなみに気を使わなくなる、性的に奔放になる、嘘をつく、万引きをするなど、正確がガラッと変わってしまいます。

また、同じことを繰り返す常同行動や甘い物を大量に食べるといった食行動の変化も見られます。

中期では、言語面の変化が著明となります。
言語がより短くなり、内容も乏しくなります。
反響言語といって、相手の言葉をオウム返しするようにもなります。
自発性の低下や健忘失語も見られます。

私も、前頭側頭型認知症の方を担当したことがあります。
落ち着きがなく、突然怒り出すことがありました。

このタイプの認知症は、前頭葉症状や行動面の問題が目立ちますが、一方でアルツハイマー型認知症のような中核症状は初期の頃は比較的目立ちません。

同じ認知症でも、タイプによって主要な問題が変わるのですね。
脳梗塞による血管性認知症に伴う症状

それでは、血管性認知症の話に戻りましょう。
脳梗塞などの脳血管障害へのリハビリにおいて、運動面と認知面における様々な症状の理解は重要になります。

以下に、血管性認知症の代表的な経過を図示しますね。

血管性認知症の代表的な経過
河野和彦「ぜんぶわかる認知症の事典」成美堂出版より

アルツハイマー型認知症では、初期より記憶障害などの中核症状が見られますが、血管性認知症では歩行障害や意欲低下などが先行して、次第に記憶障害も強くなります。

血管性認知症は、別名まだら認知症とも呼ばれます。
アルツハイマー型認知症が、全般的な認知機能低下を示すことに比べて、血管性認知症の場合はまだら状に機能が低下します。
例えば、新しいことを覚える力は低下しているのに、理解力や判断力は比較的保たれたりします。
また、前頭側頭型認知症に比べると人格が保たれる傾向にあります。

階段状に状態が低下してゆく背景には、多発性のラクナ梗塞を繰り返すことがあります。
歩行障害

血管性認知症の患者さんへのリハビリをしていると、多くのケースに歩行障害が見られます。
アテローム性脳梗塞の患者さんのように、明らかな片麻痺が見られるケースは少ないようですが、一見するとパーキンソン病のような小刻み歩行を示す場合があります。
また、そうかと思うと、パーキンソン病には見られない開脚のワイドベースでの小刻み歩行が見られる場合もあります。

そうですね。
それも、脳梗塞発作の繰り返しにより、さらに強まりますね。

血管性認知症の方のパーキンソニズムについては、興味深い報告があります。
以下をご覧ください。

血管性パーキンソニズムのフルマゼニルPET
冨本 秀和「皮質下血管性認知症の診断と治療」臨床神経 2010;50:539-546

この図は、フルマゼニルPETという特殊な画像を用いて、血管性パーキンソニズムの脳を見たものです。

白く見える部分を病巣と見て良いですか?

そうです。
この白い部分は、外側線条体という部位です。
これは、大脳基底核の一部です。

パーキンソン病の病巣と言える、黒質ー線条体の一部ですね。
それで、パーキンソン病に似た歩行障害となるのですね。

一方で、次の図も見てください。

血管性認知症のフルマゼニルPET
冨本 秀和「皮質下血管性認知症の診断と治療」臨床神経 2010;50:539-546

こちらは、同じ血管性認知症でも、認知症状が強いケースの画像です。
前頭葉をはじめとする幅広いエリアでの機能低下が見られます。

なるほど、パーキンソニズムが目立つケースと認知症状が強いケースでは脳の機能低下の部位が異なるのですね。
意欲低下

意欲の低下などの心理的変化も見られます。
代表的なものは、アパシーと呼ばれる自発性や意欲の低下です。
また、うつも見られます。

脳卒中後うつは、一説には3人に一人が経験すると言われますよね。

アパシーでは、意欲の低下が目立ちます。
一方で、うつでは抑うつと悲壮感が主体となるようです。

意欲低下とうつでは、対応も異なりますね。
構音障害

構音障害も見られやすいです。

失語症とは違うのですね。

そうです。
構音障害は、仮性球麻痺と呼ばれる運動神経の障害により生じます。
一方で失語症は、脳の言語中枢の障害によるものです。

構音障害は、発語発声器官の運動障害ですが、同時に嚥下障害という飲み込みの障害も併発しやすいです。

リハビリにおいては、PT、 OT以上に、STが重要ですね。
記憶障害

記憶障害は、認知症の中核障害として本質的なものです。
アルツハイマー型認知症では、早期より記憶障害が現れますが、血管性認知症では徐々に問題となります。

記憶には、ものごとを覚える「記銘」、それをとどめる「保持」、必要時に引き出す「想起」の3つの過程があります。

また、記憶には、頭で覚える陳述記憶の他に、身体で覚える非陳述記憶があります。

身体で覚える記憶とは、例えば自転車に乗るような、最初は出来なくても練習により徐々に学習するような記憶ですね。

その通りです。
これらを、手続き記憶とも言います。

大切なことは、非陳述記憶や手続き記憶は、認知症では障害されにくいということです。

一方で、陳述記憶の方は、認知症では障害されやすいのです。

陳述記憶の代表は、エピソード記憶と呼ばれるものですね。

そうです。
「いつ・どこで・何をした?」というような記憶です。
個人的な体験や社会的な出来事に関連します。
また、実は感情とも深い関係があります。

なるほど・・・・
このエピソード記憶は、見当識とも関係がありそうですね。

このような記憶障害は、アルツハイマー型認知症だけでなく血管性認知症にも現れます。
失禁

次は、失禁ですね。

失禁は、尿意切迫や頻尿などの問題を伴います。
血管性認知症では、大脳皮質や皮質下の機能低下により排尿中枢にも影響が生じます。

失禁や排尿障害については、少し苦手意識があります。

排尿には、交感神経や副交感神経が関与しますが、それにはより上位中枢として大脳皮質や皮質下が重要となります。

たしかに、血管性認知症では、影響を受けやすい部分ですね。
脳梗塞による認知症!血管性認知症とは?|他の認知症との違いなどのまとめ
脳梗塞による認知症血管性認知症のまとめ
血管性認知症の比率は、現在では認知症全体の10%程度と言われています。
一方で、血管性認知症は、他のタイプの認知症と合併することが多いものです。
脳梗塞などによる血管性認知症に多いのは、皮質下型の小血管性認知症のラクナ梗塞とビンスワンガー病です。
脳梗塞以外の原因による認知症のまとめ
アルツハイマー型認知症は、全ての認知症の中の44%を占めると言われています。
レビー小体型認知症とパーキンソン病は一連の疾患とみなされています。
前頭側頭型認知症やピック病では、人格が変化してしまうことや失語症が特徴です。
脳梗塞による血管性認知症に伴う症状のまとめ
脳梗塞などによる血管性認知症に伴う症状には、歩行障害、意欲低下、構音障害、記憶障害、失禁な どがあります。
血管性認知症では歩行障害や意欲低下などが先行して、次第に記憶障害も強くなります。